晩秋の夜

暦の上では立冬が過ぎて、2003年もいよいよ終わりかなと思うと
例年のことではあるが、寂しい気持ちにさせられる。
この一年を振り返ることが多くなったというよりも
1月から11月現在に至るまでの時間の経過と心の在りようが
鮮明でありすぎるのかもしれない。

最近、友人と長電話をしていて
どちらからともなくつぶやいている。
「ほんとにここまで生きてきてようやく見えてくるものがあるよね」
わたしが2月に引っ越して仕事の内容が変われば、
友人も4月に引っ越して仕事が変わって生活も一変した。
身近にいくつかの死を見たのも同じだった。
予測できないことが起きるたびに
人生という学校の在校生であることを痛感させられるのだ。
そして、友人との会話の辿り着く先は 「いまは流れにまかせてみよう」なのである。
「流れ」には意識をこえた不思議な力が宿っているのだろうか。
急くことなく、力むことなく
「流れ」が発するかすかな音に耳を傾けてみると
それは自分の声の反響だったりする。
「どんなことが起きてもひとつひとつポジティブに対処していこう」
言い合って電話を切った瞬間に
「流れ」が変化するのに気づくのである。

買ったばかりの「レット・イット・ビー...ネイキッド」を聴いた。
やたら懐しくなった70年代。
オリジナルのアルバムはいまどこにあるのだろうか。
そして、ニール・ヤングの新譜「グリーンデイル」を聴いていると
コンサートで感じたリアリティが甦ってくる。
「継続」の柔軟な力に励まされるのだ。
熱いココアは似あわないという小春日和だった日曜の夜。
だから、カリフォルニアのレッドワイン。

(1)  (2)  (3)  (4)  (5)  (6)  (7)  (8)  (9)  (10)  (11)  (12)  (13)  (14)  (15)

(16)  (17)  (18)  (19)

HOME/MENU